機関紙『福祉のなかま』

「福祉のなかま」2018年5月号 保育現場の不払い労働が常態化~愛知県保育労働実態調査で明らかに~、組合でできること・みんなのメッセージ

 福祉保育労の機関紙「福祉のなかま」2018年5月号(320号)を発行しました。

 1面では、保育現場の労働実態の厳しさが社会問題になるなか、「あいち保育労働実態調査プロジェクト」が昨年11月から今年2月にかけて実施し、3月に発表した愛知県保育労働実態調査・名古屋市分の結果を報告しています。
 名古屋市分は市内の公立・私立の認可保育所の正規職員総数の4割を超える2660人から回答を得るなど、政令指定都市でおこなわれた実態調査としては、他に例をみない大規模な調査です。
 過去1カ月分の勤務時間前の労働について、76.4%が「した」と答え、日数は4割近くがほぼ毎日となっています。その業務内容は、保育準備、着替え、たまっている事務などです。
 同様に、休憩時間を自由に過ごせたかについては、「ほとんどそうでなかった」が50.6%と半数を超え、おこなわれている業務は「お便り帳の記入」や「保育記録」などです。
 勤務時間後の残業も、週の半分以上の日にしている人が63%に。会議や打ち合わせ、行事の準備、保護者対応、保育準備、保育記録などの業務がされています。
 勤務前、休憩中、勤務後の時間外労働(持ち帰りを除く)は、平均で16.6時間。超過勤務手当が支払われている時間の平均は3.6時間で、大きな乖離がある実態が浮き彫りになりました。

 同プロジェクトの名城大学経済学部・蓑輪明子准教授は、「労働基準を守って、保育もできる人員配置を早急に保障する必要がある」などとコメントしています。

 調査結果の詳細は、

あいち保育労働実態調査プロジェクトのサイト
https://aichi-hoiku.tumblr.com/
 で公開されています。

 この調査は愛知県下36自治体で実施され、1万人を超える職員が回答していて、6月に結果が発表されることになっています。

 2・3面は、「組合でできること!」をテーマに、保育園、障害者施設、高齢者施設、児童養護施設などで働く10人の「みんなのメッセージ」です。ご注目ください。

 4面の「伝えたい!組合の力」では、石川県の保育園で働く4年目の保育士が登場。施策の改善を求める署名も積極的にとりくみ、「自分にできることをしていきたい」と語っています。

 「あったか共済コーナー」の福祉保育労共済「入っててよかった!!大特集」で、それぞれの給付事例をもとに6人の組合員の「よかった!」声を掲載しています。

◇福祉保育労機関紙「福祉のなかま」2018年5月号(320号)PDFファイル
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